49話辺りでメイリンを庇ってルナマリアがレイに撃たれるとか、タリアが議長を裏切ろうとして,
レイに撃たれるとか、色々な噂が飛び交っていたけれど、そんな展開は一切無くもう最終話。
「秋の感謝祭」のため、いつもより30分早く放送。
発射寸前のレクイエムのターゲットはカガリがいるオーブ。
「DESTINY
PLAN」を止めるための人類最後の砦となるオーブを守るため、
なんとしてもレクイエムは破壊しなければならないが、強固なシールドに攻撃を阻まれてしまう。
メサイアでザフトと交戦中のアークエンジェル・フリーダム・ジャスティスだったが、
キラはアークエンジェルとアスランをレクイエム破壊に向かわせ、別々に行動することを提案。
ついでにさりげなくデスティニーに一撃加える。
アークエンジェルが離れるとエターナルが狙われることになるが、
ラクスを守ってオーブが討たれては話にならないので、ラクスもレクイエム破壊を優先させる。
ザフトだから、本来メサイアを守るために戦わないといけないはずのイザーク&ディアッカだが、
「ザフトの戦艦だから」と言う理由でエターナルを援護。
なんだかんだ言ってアスランのライバルで友人。ツンツンして素直じゃないけどイイ奴である。
・キラvsレイ
レクイエムに向かうアークエンジェル&アスランを追うレイの前に立ちはだかったのはキラ。
ドラグーン持ちの機体同士の戦いなので画面上にビームばかりあるが、不思議なくらい命中しない。
目の前にいる敵にかつて倒したはずのクルーゼの気配を感じ、動揺を隠せないキラに対し、
「分かるだろう、お前には?俺はラウ・ル・クルーゼだ」とレイは告げる。
別にキラが苦戦しているわけでもないが、一抹の不安がよぎったラクスも目だけSEED発動状態。
 |
←ちょっと驚き |
 |
←ラクスも一応コーディネーターですから |
「逃れられないもの、それが自分。そして取り戻せないもの、それが過去。だからもう終わらせる、全てを」と、
自分が戦う理由、そして自分の運命を語るレイ。
「君もラウだ、それが君の運命なんだよ」と議長に言われ、クルーゼと同じ遺伝子を持つ自分も、
クルーゼと同じように「全てを壊す」ために戦うのが定められた運命だと信じて疑わないレイだが、
「命は何にだって一つだ。だからその命は君だ、彼じゃない」と、
「クルーゼ=レイ」という議長の言葉を真っ向から否定するキラの言葉に動揺を隠せず、
最後はフリーダムの一斉射撃が直撃し、勝負に決着が付く。
 |
←何でここまで来て動揺するの? |
・アスランvsシン&ルナマリア
死亡説が噂されているルナマリアはアスランと対決。戦う気がないアスランは無視しようとするが、
ルナマリアの方から攻撃してくるので仕方なく蹴り。
 |
←アスランがルナマリアを殺すって事はないだろう |
 |
←インパルス惨敗 |
諦めの悪いルナマリアにとどめを刺すべく、ブーメランで足を破壊したところでシン登場。
相変わらず「怒り」をきっかけにSEED発動。
 |
←二人でも多分勝てないだろうな |
実力差を認めたくないのか「何でアンタなんかに!」と無闇に攻撃を繰り返すデスティニー。
「過去に捕らわれたまま戦うのは止めろ、そんなことをしても何も戻りはしない」と説得するが、
主人公の割に「失ったもの」が多いシンは聞く耳を持たない。
「未来まで殺す気か!お前が欲しかったのは本当にそんな力か!」と言われ、シンはまた苦悩する。
 |
←相変わらず精神が脆い奴だ |
ステラや妹の事が浮かんでくるが、最後に脳裏をよぎったのはレイ。
「それは弱さだ。それでは何も守れない」の一言がシンの心を動かし、ジャスティスに向かってシャイニング。
 |
←これでも一応主人公(だったはず) |
直前でインパルスが割って入るが、ルナマリアよりもステラやマユの方が大切だったらしく、
意味不明な事を絶叫しながら、インパルスごとジャスティスを葬り去ろうとする。
 |
←弱いんだから無理すんなって |
 |
←今までにシンが失った者たち |
「ここでルナマリア死ぬの?」と思ったところでアスランもSEEDを発動させ、
「こんの馬鹿野郎!」の怒号と共に強烈な蹴りが炸裂し、シンは良いところ無く敗れ去る。
 |
←死亡説は本当だったのか!? |
 |
←勝負が簡単に終わりすぎ |
アスランが強すぎるのかシンが弱すぎるのかは分からないけど、デスティニー大破。
フリーダムにもジャスティスにも勝てず、ほとんど見せ場もなかった主人公機。お疲れ様でした。
・レクイエム攻略戦
再びミネルバと対峙したアークエンジェルは、いつものアクロバット戦法でミネルバの攻撃を封じ、
最後はジャスティスのリフト飛ばしで撃破。主人公が所属してる戦艦が落とされるとか有り得ねぇよ。
 |
←相変わらずデタラメな防御力 |
 |
←再びノイマンのウルトラC |
レクイエム発射口にいるオーブ軍を排除するために議長はネオジェネシスを発射させる。
「発射口の敵を掃討後、オーブを討ってこの戦闘を終わらせる」とザフト全軍に通達する議長だが、
その通達を受け、エターナルに通信するイザーク。これは機密漏洩とかになるんじゃねぇの?
前回「ジェネシスが直撃しない限り、ムゥさんは生き延びちゃうかも知れないね」と書いたので、
「もしかして予感的中?」とか思ったけど、イザークのおかげであっさりとみんな回避。
通達を受けているはずのザフトの戦艦が、一番被害を受けているのは何故だろう?
レクイエムに張られているシールドを突き破り、内部に侵入するアスランとムゥさん。
発射直前だったけど、レクイエムはあっさり壊されてしまう。
 |
←レクイエム終焉の光 |
・シン×ルナマリア
アスランに惨敗したシンは、夢の世界でステラと再会。ちょっとだけ会いに来たらしい。
「また明日」とステラに言われるシン。「明日」を連呼しながらステラは消え、シンは現実に戻る。
 |
←久々の登場 |
多分、アスランに「未来まで殺す気か!」と言われたことを踏まえて、
シンに「未来の大切さ」を分からせるために用意されたイベントだったのだろう。
オーブが討たれなかったこと、アスランに完膚無きままに負けたこと、レクイエムが破壊されたこと、
色々なことがあってルナマリアに抱き付き、涙する主人公。ホント、ヘタレてやがるぜ。
 |
 |
←話の中心に登場できない主人公カップル |
・議長の最期
議長にとってレクイエム破壊は計算外だったようで、オーブを滅亡させる術を失ってしまう。
ネオジェネシスを破壊するため、メサイアを攻撃するフリーダム&エターナル。
結局、今回もジェネシスを破壊して議長を倒すというパターンで終了するようだ。
戦闘に敗れ沈んでしまったミネルバは総員退艦を始めるが、
まだやるべき事が残っているタリアはアーサーに全てを託し、メサイアへ。
情けないシーンが多かったアーサーだけど、一応副官として信頼はされていたようである。
全てが上手くいくはずだった「DESTINY PLAN」も、もはや実現不可能になってしまい、
人類を「理想の世界」に導くことができなくなったギルバート・デュランダル。
そんな彼の元に「最高のコーディネーター」であるキラがやって来る。
「君がこんな所まで来るとは、正直思っていなかったよ」と言う議長に拳銃を向けるキラ。
「本当に良いのかな?それで」とあくまでも落ち着いている議長もキラに拳銃を向ける。
「自分が死ねば世界はまた元の混迷の闇の中に逆戻りになる」と言う議長に対し、
キラは「僕達はそうならない道を選ぶこともできる、それが許される世界なら」と反論する。
レイとタリアも到着し、終幕の舞台は整ったようである。
「君の言う世界と私が示す世界、皆が望むのはどちらだろうね?
今ここで私を撃って、再び混迷する世界を君はどうする?」という議長の問いかけに、
「覚悟はある。僕は戦う」とキラは答え、そして銃声が響き渡る。
いきなりキラから映ったので、レイかタリアに撃たれでもしたのかと思ったけど、
撃たれたのは議長で撃ったのはレイだった。「最終話まできて裏切り?」と唖然としてしまった。
撃たれはしたものの、タリアが来てくれてどこか嬉しそうな議長。
「やぁ、タリア。撃ったのは君か?」と議長が尋ねると、
「ごめんなさい。でも、彼に明日は・・・」と泣きながら謝るレイ。
 |
←嬉しそう |
崩れゆくメサイアの中、議長と共に命を終える覚悟のタリアは、
「子供がいるからいつか会ってあげて」とマリューさんに伝えるよう、キラに遺言を託す。
 |
←二人の過去についてはほとんど触れられず |
子供よりも自分を選んでくれたタリアに対し「済まないね、でも嬉しいよ」と議長。
タリアも「これが運命だったという事じゃないの?貴方と私の」と、全てを「運命」で片付ける。
ラストはレイを呼び寄せ「貴方もよく頑張ったわ」と抱きしめてやる。そしてメサイア崩壊。
この作品の最後の言葉は「おかあさん」でした。
 |
←これが1年間の放送で最後の言葉 |
議長が死んで「DESTINY
PLAN」も凍結。一応、人類の「未来」は守られましたとさ。
・・・で、だからどうした?結局「SEED」のラストとほとんど変わって無いじゃん。
せめてスタッフロールの時に「後日談」くらい入れようや。
[最後まで見て思ったこと]
・主人公は誰だったのか
若さ溢れる新しい主人公のシンが、連合との戦いを通じて成長する過程を描いていくのかと思えば、
キラが登場して以来、切れやすく感情(特に怒り)に流されやすいシンの幼稚さが目立つようになり、
終盤はレイと議長の思うように動かされ、どんどん出番が少なくなっていった。
一方、前作主人公として遅れて登場したキラは「DESTINY」では平和のため・未来のために戦い、
常に「正義の味方」の立場であり、シンよりも遥かに主人公らしい存在であった。
最終話でもラスボスとなるデュランダル議長と最後に対面したのはキラだったし、
同時刻、シンはルナマリアと一緒に戦線離脱しているという有様である。
最後の方はEDでもシンよりも上に名前があり、キラを目立たせるための「かませ犬」として、
とりあえずシンを新しい主人公にしてみただけな気がする。
・ヒロインは誰?
メインヒロインと思われていたステラが、中盤の32話でまさかの戦死。
ステラの代わりにメインヒロイン級に格上げとなったのがルナマリアだが、
彼女は序盤、積極的にアスランにモーションをかけていたこともあり、
一途にシンのことを想っていたとは考えにくいし、
カップルになったのはメイリンが死んだ(と思ってるだけ)時からで、
「傷の舐め合いをしている内に恋人になってました」と考えられないこともない。
結局キラと一緒に物語の中心にいたから「ヒロインはラクスでした」ってことでもう良いよ。
・フリーダム強すぎ
プロビデンスとの激戦で大破したフリーダムだが、その強さは健在。
シンのインパルスもアスランのセイバーも相手にならず、敵の攻撃はほとんど回避。
パイロットとしての能力の差も有ると思うが、一応フリーダムよりも後に作られた二機が、
フリーダムに手も足も出ないと言うのはちょっと情けない。
インパルスに敗れてフリーダムは大破するものの、後継機となる「ストライクフリーダム」は、
登場から最終話までほぼ無傷で、デスティニーとレジェンドが二機で攻撃して、
やっと攻撃のチャンスがあるくらいの圧倒的な強さを誇った。
大した見せ場もなく地味なデスティニーよりも存在感が強く、かなり扱いが良かったと思う。
もうちょっと苦戦してくれないと、主人公機より強くてどうするよ?
・最後の敵
作品中、最も悪人らしかったジブリールが45話で死に、ラスボスはデュランダル議長に確定。
「SEED」の時はアズラエル理事が戦場で散った後、ザラ議長がラスボスとなり、
ザラ議長の場合はジェネシスでナチュラルを滅ぼそうとして、それなりに悪人だったが、
デュランダル議長の場合、人々を理想的な世界に導くために「DESTINY
PLAN」を実行しようとし、
最終話でキラが言うように、議長の言うことも「間違ってはいない」のである。
ただ「DESTINY
PLAN」の導入を宣言しただけで討たれては、キラ達が「悪」になってしまうので、
あえて議長にレクイエムを使わせることで議長を悪人に仕立てたように思う。
それだけ終盤に入ってからの議長の変わり様は強引だったし、物語の練り込みの甘さが目立った。
無理せず「ジブリールを倒して終了」でも良かったと思う。一番良いのは総集編を無くすことだけど。
・議長、タリア、レイ
最終話、崩れゆくメサイアの中で一緒に死んでいった3人。
議長とレイの関係はクルーゼも交えて時々回想シーンがあったけれど、
タリアと議長の過去に関しても29話でちょこっと出てきただけで、謎な点が多い。
一番分からないのは「SEED
DESTINY」最後のセリフとなった「おかあさん」だろう。
・メイリン かわいいよ メイリン
ミネルバからアークエンジェルに移ったメイリン。
ほんの少しではあるがラクスやカガリと繋がりを持ったことは大きく、
キラ達と行動を共にすることで事の真相に近付き、姉よりも内面的に成長したはずである。
36話から45話までの髪を下ろした彼女には良い夢を見させてもらった。
エターナルのオペレータになる際、元のツインテールに戻ったことが非常に惜しまれる。 |