| ストーリー |
物語は、四章仕立てのオムニバスストーリーとして進行する。
それぞれに共通するテーマは、各登場人物が抱く『願い』と、それに関係する『奇跡』。
人間の思い描く『願い』には様々あるが、それがいかなるものであろうと、紛れもなく人間が求める『未来像』である。その『願い』を、『奇跡』をもたらす者たちはどう捉えるのか。
物語の中に登場する、自らを『天使』と名乗る者たち。彼らの与えるものは嘲笑か、断罪か…
闇の中から響く鈴の音と、気高き神格を帯びた花の香りが、今、少女の前に降臨する――
※パッケージより
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| はじめに |
| システム |
★★★★★★★★☆☆8 |
| 音楽/声 |
★★★★★★★★★★10 |
| 絵/CG |
★★★★★★☆☆☆☆6 |
| シナリオ |
★★★★★★★★☆☆8 |
| エロ |
★★★★☆☆☆☆☆☆4 |
| 合計 |
36/50(72点) |
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| 登場人物▽ |
浦上 真理愛(うらがみ・まりあ)/第一章主人公 声:北都南
聖母マリア光ヶ丘学院の三年生。真面目で成績優秀、容姿も学内で一・二を争うほどの美しさで知名度は高いが、物静かな性格でほとんど人と接することはない。最愛の母と過ごす平凡な日々が何よりの幸せだったが、医療ミスで母を亡くし、失意の中で母を殺した幹原医師に復讐することを望むようになる。
秋山 美帆(あきやま・みほ) 声:紫苑みやび
聖母マリア光ヶ丘学院の保健室の先生。養護教員とカウンセラーを兼任しており、そのカウンセリングは、どんな悩みにも的確に答えて相談者に安らぎを与えてくれると学内では評判が良い。
「幹原医師を殺したい」と願う真理愛には、復讐の道具として拳銃を与えた。
江藤 睦美(えとう・むつみ)/第二章主人公 声:野神奈々
7年前に起きた交通事故の犠牲者で、現在も浮遊霊としてこの世に留まり、自由気ままに暮らしている。
明るく活動的な性格で前向きな人だったので、死んで浮遊霊になったという事実もすぐ受け入れ、今では楽しささえ覚えているが、死後7年を迎えようとしており、地上に留まれる時間は残り僅か。
橋本 紗雪(はしもと・さゆき) 声:大波こなみ
城心学園の一年生。控え目かつ消極的な性格で、クラスの中でもほとんど目立つことがなく、周りからは「弱者」と認知されている。勇気を出して健助(睦美の幼馴染)に告白するが振られてしまい、それが原因で散々な目に遭うことになる気の毒な女の子。同じクラスの相葉澄香は数少ない友人。
緒方 輝明(おがた・てるあき)/第三章主人公 声:原田友貴
城心学園の二年生で、学生会執行委員。崇高な目的があって執行委員になったわけではなく、数合わせのために担任から学生会の執行委員を頼まれただけだが、それなりに仕事はこなしている。
お調子者で乗りやすい性格のため、学生会長の相葉絵里香にちょっかいを出したり、1人で盛り上がって下らないことを言ったりするが、その度に絵里香から「バカじゃないの、あなた」と言われている。
相葉 絵里香(あいば・えりか) 声:海原エレナ
城心学園の二年生で、現在の学生会長。真面目かつ厳格な性格で自分にも周囲にも妥協を許さない。
優れた政治手腕とリーダーシップ、的確な分析力と素早い決断力、薔薇の花を連想させる美しさから、「赤薔薇のジャンヌ・ダルク」と呼ばれているが、恥ずかしいのでこの名で呼ばれたくはないらしい。
妹の澄香をいつも心配しており、澄香のことになると比較的冷静さを失いやすい。
相葉 澄香(あいば・すみか) 声:まきいづみ
城心学園の一年生。姉とは正反対の性格で、慎ましやかで温厚。人当たりの悪いほうではないが、どちらかと言うと一人でいることを好み、積極的に他人と接するようなことはしない。
生まれつき重い病を抱えており、彼女に関する『願い』と『奇跡』がこの作品の根幹となるため、重要人物の1人であると言える。ちなみに、第一章にも少しだけ登場する。
柴田 優子(しばた・ゆうこ) 声:大波こなみ
光ヶ丘聖礼病院に勤務する若い女性看護師で、輝明からは「萌え萌え看護婦さん」と呼ばれている。
ひたすら明るく元気な性格で、病院内をいつも笑顔で駆け回っている。真理愛先生が大好きで、真理愛先生に愛されようと四六時中アタックしているが、真理愛先生は引き気味。
子供好きで暇さえあれば小児病棟にいる子供たちと遊んでおり、ルーレット(サッカーのドリブル)が使える。
『彼』 声:富樫ケイ
闇の中、鈴の音と共に現れる『天使』。第二章では睦美にタイムリミットを告げるために登場する。
仕事道具で鎌を持っているため、姿が見える者から「死神」と言われて恐れられることが多いが、死を司る『死天使サマエル』なので、毎回「ボクは天使だ」と訂正させている。得意技は記憶操作。
『彼女』 声:紫苑みやび
花の香りと共に現れる『天使』で、その正体は条件次第で「奇跡」を起こせる聖天使ガブリエル。
サマエルの話では「優秀な天使だが任務遂行のためにやりすぎることがある」らしい。
浦上 真理愛(うらがみ・まりあ) 声:北都南
光ヶ丘聖礼病院に勤務する女性医師。幹原医師の一番弟子で、あらゆる技術・知識を叩き込まれた。
重要人物の一人でクールな美人さんだが、人に知られたくない恥ずかしい過去があるらしい。
第一章の主人公との関係はプレイすればすぐに分かる。 |
| 内容 |
<システム>★★★★★★★★☆☆8
| セーブ/ロード |
96個/クイックセーブ1個 |
| CG/シーン回想 |
あり(1周クリア後から) |
| スキップ |
あり |
| オートモード |
あり |
| バックログ |
あり |
| ボイスリピート |
あり |
| 音量調節 |
可能(BGM・効果音・音声/キャラ別に調節可能) |
| ディスクレス |
可能 |
| 右クリック |
メッセージウィンドウ消去&メニュー切り替え |
機能は標準的ですが、最低2周はプレイする必要があるのでスキップがかなり高速なのは助かります。
各選択肢に「ヒント」コマンドがあり、「こっちにした方が良いんじゃない?」程度のヒントが出てきますが、予約特典の「天使の導きディスク」に入っている「攻略パッチ」を使うと更にもう一段階ヒントが貰えます。ただ、ヒントと言うよりは「答え」なので、極力最初のヒントだけに留めた方がゲームとしては面白いです。
<音楽>★★★★★★★★★★10
OP「聖なる罪」/ED「祝福の日々」 歌:blue(ボーカル:y.yokoyama)
OP・ED共に予約特典の「天使の導きディスク」にフルVer.が収録されています。
「聖なる罪」は「命の重さ」がテーマで、歌詞に「使命」や「宿命」「奇跡」など神秘性のある単語が多く、伴奏の中世オルガン音楽風のメロディも格好良いです。
途中で繰り返し出てくる「セ・サン〜」は“celle sang real qui vous trouver”という文章で、英語ではなく仏語のようです。自分には和訳は無理ですが、確か“sang”は「血」という意味だったと思います。
<声>
有名な声優さんが勢揃いで、この豪華声優陣に文句言ったら罰が当たりそうです。
第三章に登場する会長候補の速見孝太郎が殺したいくらいムカついてかなり萎えてきますが、それだけ「嫌な奴の演技が上手い」という事でもあります。
・北都南さん(真理愛)
「物静か」と言うよりは「クール」な演技で、刺々しさはないけどテンションはいつも低め。
その分、感情が高ぶった時の演技が映えてました。第一章の主人公だけど、その後も出番は多いです。
・野神奈々さん(睦美)
明るい元気系ボイス。第二章で昇天してしまわれるので、出番は少ないです。
・大波こなみさん(紗雪、優子)
紗雪はおとなしい系の演技で、自信なさげに話します。優子は紗雪とは正反対で、パワー全開。
真理愛先生との密月を妄想して萌え上がったり、ロリコン変態の倉橋先生に対して冷たすぎたりと、
紗雪よりも出番・見せ場が多い気がします(エロ無しですが)。
・海原エレナさん(絵里香)
学生達の前では気高い学生会長ですが、主人公(輝明)相手だとツンツンしているツンデレラ。
ただしデレに移行するのは2周目のラストからなので、デレ期は短いです。
<絵>★★★★★★☆☆☆☆6
原画担当は3名。作風は似ているようで似ていないので違いは分かりやすいです。
パッケージ・テレカに使われている絵や立ち絵は上手く見えますが、イベントCGになるとそうでもなく、顔と体の大きさのバランスが悪かったり横顔が崩れているCGがあり、全体的に絵が同人臭いです。
そして重要人物の一人「眠り姫」の絵が90年代風で、さすがにこれは駄目なんじゃないかと思いました。
<シナリオ>★★★★★★★★☆☆8
四章仕立ての物語ですが各章が独立しているわけではなく、第一章から第三章までの内容と、各章の間に挿入される「幕間」の内容をふまえて、最終章となる第四章を迎えます。選択肢は「ヒント」を使えば簡単だし、各章終盤の選択肢にはヒントが出てきませんが、間違えると即BADエンドなので、選択肢で悩むことはないはずです。
タイトルに「Related with "Present for you"」とありますが、設定の一部が共通しているだけなので「Present for you」を未プレイでも全く支障はありません。
1周目は各章の主人公の視点で物語が進むため「時間」がズレている部分があり、第四章冒頭で再び過去の話が始まったり、幕間が他の章と同時進行になっていたりしますが、至る所に張られている伏線が第四章でちゃんと回収されており、物語の構成は上手いです。
第一章は母を亡くし復讐を望む浦上真理愛とカウンセラーである秋山美帆の会話を中心とした物語で、約一時間で終わる程度のボリュームですが、第一章は丸ごとプロローグのようなもので随所に重要な伏線があります。
実質的に「天使憑きの少女」が始まるのは第一章終了後の幕間からで、幕間の登場人物を見て驚くはずです。
第二章は昇天間近の江藤睦美と睦美に昇天を促す「死天使サマエル」の会話を中心にして、睦美の幼馴染である日高健助と健助に片想いしている橋本紗雪の恋を見届けるという物語。
7年前の事故で好きだった幼馴染(睦美)を亡くして心に傷を負った健助の、紗雪に対する態度には心底ムカつきましたが、その後の幕間ではラブラブなのでひとまず安心です。
ちなみに睦美の出番は第二章だけで、第二章以降も間接的に睦美の話は出てきますが、睦美そのものは第二章以降登場しません。
第一章・第二章は各章の主人公と聖天使・死天使との会話をメインにして物語を進めていくので、旧約聖書・新約聖書関係の言葉が登場します。ガブリエルやサマエルも聖書に出てくる天使だし、秋山先生のセリフには新約聖書に収められた「マタイの福音書」から引用した言葉があり、イエスの死を確認するためにイエスの脇腹に突き立てられた槍(ロンギヌスの槍)の話も出てきます。
宗教系の話が分からなくても、物語を進める上で全く影響はありませんが、何のことを言っているのかがある程度理解できると、より作品にのめり込めると思います。
第三章は学生会執行委員である緒方輝明と、学生会長の相葉絵里香とその妹の相葉澄香がメインで、任期が切れる絵里香の後継者として輝明が澄香に立候補させるという物語。
第一章・第二章とは異なり、第三章では輝明と絵里香・澄香の会話が中心となるため、普通の学園ものみたいなノリに変わりますが、この章の主人公が「お調子者」というかノリの良い男で、いかにも「学園もの」の主人公っぽいため、それまでの章が割とシリアスな内容だった分、輝明の軽いノリについていけず、ちょっとイラっと来ました。個人的にこの章が一番つまらなかったです。
第三章になると宗教色は無くなりますが、代わりに「臓器移植」というこれまた重い内容がテーマとなり、「脳死の是非」や「他人の死によって自分が生かされる」事に対しての考え方など、倫理や道徳の授業に出てきそうな話になります。
この章で「臓器移植」について展開される一方、幕間では第三章と同じ時間系列で真理愛先生と聖天使・死天使による「奇跡」について展開され、「臓器移植」と「奇跡」が最終章である第四章で一つにまとまります。
どうでもいい内容だと思っていた第二章が、実は重要な意味を持っていたと気付いた時や、睦美の命を奪った7年前の事故から一切消息不明だった「助手席の少女」に関する事実を知った時、「奇跡」への筋道が完成し、頭の中がスッキリすることでしょう。
一つ難を言うと第三章終盤と第四章序盤が被っていて、文章が全く同じでも「未読」扱いでスキップできず、第三章で読んだ文章をもう一度読む羽目になったので、かなり怠かったです。
2周目は冒頭で「ミニイベント」を選択できるようになっていて、「並行ルート」が選択可能になります。
「並行ルート」では通常ルートと話の内容が変わるわけではありませんが、4つの章も幕間も関係無しに、物語が「ゲーム内の時間」に沿って進みます。
文章は「既読」扱いなので、大半がスキップ可能ですが、1周目とは異なり、終盤に「澄香ルート」と「絵里香ルート」に分岐する選択肢が登場します。(OPムービーにあるキスのシーンが分岐点)
通常ルート(1周目)では「澄香ルート」にしか進めないので、CG・回想の回収のためにも2周目頑張って下さい。「絵里香ルート」での絵里香のツンデレぶりは結構萌えました。
<エロ>★★★★☆☆☆☆☆☆4
「シナリオ勝負」の作品なのでエロは二の次で、回数も各キャラ1回ずつしかありません。
しかも、そのHシーンはメーカーサイトの作品紹介でほとんど掲載されてます。
回数が少ない分「フェラで1回、正常位で1回」など2回戦くらいあって尺はそれなりにありますが、
真理愛にはレズしかないし、睦美にはオナニーしかないので、色々と不満は残ります。 |
| まとめ |
・豪華声優陣で客寄せをしていると思われがちだが、シナリオもそれなりに良くできている
・「宗教」や「倫理・道徳」などの要素を織り成しているので、話はシリアス系で少し重い
・エロには期待しないこと |